社会福祉法人・児童養護施設 エス・オー・エスこどもの村

高尾山ぐるり一周

高尾山は都心から西へ約50km、八王子西部にある標高499mの山。奈良時代744年に、行基菩薩が薬師如来尊像を彫刻し草堂を建立して以来信仰の山となり中世には戦略上から森林が保護され、時代時代に様々な形で保護されてきた。

昭和25年には都立高尾陣馬自然公園、昭和42年には明治の森高尾国定公園に指定され、自然の保護と共に自然を学べるように6つの自然研究路が整備された。

又、東海自然遊歩道、関東ふれあい道は高尾山が起点になっている。ハイキングコースも整備され日影沢、小仏峠、影信山、陣馬山、南高尾山稜、北高尾山稜コース等の自然の豊かさを観察しながら都会生活での『癒し』ができる唯一の山である。

自然研究路

1号路 ≪高尾山の自然≫ 3.8km 90分 

麓から山頂へと続くコースで、動植物が豊富な自然の豊かさが分かる。ムササビのねぐらとなる木が多く夜になるとかわいらしい姿を見ることができる。

2号路 ≪高尾山の森≫ 0.9km 30分

南北斜面をめぐるコースで、南斜面にはカシ林の常緑広葉樹林、北斜面にはイヌブナ林の高尾山を代表する自然林があり、林の様子を観察できる。

 3号路 ≪高尾山の植物≫ 2.4km 50分

南斜面を巻くようにして山頂へとのびるコースで、常緑広葉樹のカシ類やヤブツバキの林が続き、尾根筋では珍しいタブノキ、スダジイ、カゴノキが見られる。南斜面のため冬でも暖かく、ヤブツバキの花の蜜を吸いにきたヒヨドリやメジロをはじめ、色々な野鳥に出会える。

4号路 ≪森と動物≫ 1.5km 40分

北斜面を巻いているこのコースは、落葉広葉樹のイヌブナを主にブナ、アカシデ、カエデ等の林が続き、尾根筋では針葉樹のモミの林が見られる。イヌブナ林は初夏の新緑や秋の紅葉だけでなく四季を通じて楽しめ、昆虫や野鳥等もよく見られる。途中には吊り橋があり、初夏にはオオルリやクロツグミ等のきれいなさえずりも聞こえる。

5号路 ≪人と自然≫ 0.9km 30分

山頂付近を一回りするこのコースは、人の手によって植えられたクヌギ、コナラ、カシワ等や江戸時代に植えられた江川杉と呼ばれるスギ植林、ヒノキ、カツラの植林が見られる。

6号路 ≪森と水≫ 3.3km 90分

前の沢と呼ばれる渓流に沿ったこのコースは、水辺の生き物を観察ができる。初夏にはオオルリやキビタキのさえずりが響き、トンボやチョウが飛び周り、チドリノキ・コクサギ・ハナイカダ等のちょっと変わった植物も見られる。途中には琵琶滝があり、高尾山を形づくる砂岩と粘板岩の露頭や断層がみられ地学の学習ができる。

7号路 ≪雑木林の道≫ 3.1km 80分

高尾山東部の麓から山頂へ延びているのが稲荷山尾根コースです。コナラ、栗等の植物の種類が多く花や実を楽しみながら歩ける。秋から冬にかけてはドングリの実や木の冬芽、シジュウカラなどの群をなす野鳥も観察できる。

地形・地質

高尾山から山地が始まり西へ関東山地が続く。高尾山は一億年近くの前の中生代白亜紀の海に堆積した小仏層群という地層です。小仏峠の名を取ったこの地層は非常に厚く、高尾山周辺から西へ神奈川、山梨県方面まで広く分布している。

高尾山の沢沿いを歩くと砂岩、粘板岩、頁岩で出来た地層が互層になっているのが見られる。場所によってはチャートも見られる。小仏層の上には関東ローム層の赤土が堆積している。低山だが地形の開析が進み、多くの沢が入り込み斜面も急である。

高尾山の気候

高尾山は山地気候域に位置し、都市化の影響も少なく、緑地が多い為に気温も低く、冬には都心に比べて5℃~7℃も低いが夏は過ごしやすい気候です。高尾山の山麓、中腹、山頂、南斜面、北斜面等の地形や植生によっても気温の変化があり、一般的に山は頂上に行くほど気温が下がりますが高尾山の冬は違います。

一番顕著に表れるのは冬の逆転層です。風の無い夜間に冷気が山麓を流れ下りるため、中腹に一番暖かい暖帯層ができ山麓の谷や川がある北斜面が最も気温が低く寒い場所になります。
この現象から地表70m~100mの高さから上部に逆転層が出来、人々が生活している谷間は「冷気の湖」になり「エス・オー・エスこどもの村」もこの谷間に位置し、冬の最盛期は高尾山の屋根に太陽がかかるため日照時間が3時間で厳寒になります。
寒い中にも自然は素晴らしくシソ科の「しもばしら」のように氷の花を見ることも出来ます。こども達も寒さに強くなり外遊びも活発です。

この逆転層による心配もあります。現在工事中の中央高速道と圏央道ジャンクションの工事が完成し共用開始されると、この逆転層によりこの谷間は「排気ガスの湖」になりこども達にも悪影響を与えるのではないかと気になっています。
高尾の自然も徐々に破壊され四季折々感じてきた気候や季節感も失われて行くようで寂しさが増してきます。

多摩御陵

この御陵は皇室の「武蔵陵墓地」のことで、大正天皇、貞明皇后、昭和天皇、香淳皇后の4人が祀られています。高尾駅から徒歩で15分程、緑豊かで静寂な御陵の森がある。
当時は中央線に、今は無き「東浅川宮廷駅」があり、この駅から“いちょう並木“の甲州街道を横断し、1km程素晴らしい”けやき並木“の参道が伸びている。

御陵正門を入ると玉砂利敷で“杉並木”の内参道が続き、最奥から手前に大正天皇の「多摩の陵」、貞明皇后の「多摩東陵」、昭和天皇の「武蔵野陵」、香淳皇后の「武蔵野東陵」と建造されています。この墳墓は上円下方墳で上円部、下方部共に三段に造られ天皇陵8,75m、皇后陵6,25mの高さを要し、上円部は揃い玉石葺き、下方部は乱石積みである。

拝所は玉石垣を巡らし、正面は白木の鳥居を配した非常に美しい墳墓群である。参拝の人々も多く、春は“けやき並木”の新緑、秋は黄葉と素晴らしい森である。御陵を親しむ陵南公園は市民の広場になっており、浅川の“桜並木”と水、高尾の緑を感じながら“いちょう祭り”や市民の憩いの場として親しまれている。    
是非一度足を運んでみては如何ですか。心に残りますよ。

多摩森林科学園

前身は農林省林業試験場浅川実験林で森林環境教育の場として、動植物の保全や生態系の研究を進め、市民や研究者への門戸を開き自然保護に努めている所です。
57haの広大な敷地内には1,000種類もの広葉樹、針葉樹が植えられ、森の植物や動物に関する知識が得られる「森の科学館」、鳥のさえずりを楽しめる「樹木館」等があります。この一画に8haの桜保存林があり250種、約2,000本の桜が植林され、研究されています。

この桜保存林には珍しい桜が沢山あり開花の早いもの、遅いもの、2度咲くもの、色違いのもの等開花時期も長く、花の咲き方、形状、花ビラの付き方、花の大小、匂いのあるもの等種々の桜を観賞することができ大いに楽しむことが出来るところです。
4月は桜見物の人々でいっぱいになりますが桜の研究、興味のある方、カメラを愛する方々には素晴らしい科学園です。
高尾駅から徒歩10分程です。桜の時期に見物にいらして下さい。

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